『輝亡の行く先』特設ページ

最後の砦であるウィンドリア・風の神殿。

そこで、マリコもウィンドリアの災厄によって家族を無くしたと知る。

その事実に困惑するスフレだったが、かけつけた鈴蘭により 魔導書教団の掲げる救済が語られる。それは、唯一なる者を蘇らせ 人々に平等に死をもたらし、その先にある光の世界へと導くことだった。

止めようとするスフレだったが、魔導書教団員の攻撃に隙を突かれ スフレ自身も大きな怪我を負い、魔力を奪われてしまうのであった。

一方、ディオール学園では、エリオたちが解呪の術を完成させていた。

そこへ、痛々しく包帯が巻かれ意識のないスフレと怪我はしているが

かろうじて意識はある鈴蘭が運ばれてきた。鈴蘭の話から 唯一なる者復活の儀式にこそ、解呪の好機があるとしたエリオたち 6人は、魔法省が突き止めた魔導書教団の居所へ向かう。

キャピタルシティにある、学園が一望できるリュミエールの丘にて 運命の子ロータスという少女と共に、復活の儀式は既に始まっていた。

そうはさせないと、6人は力を合わせて魔導書教団に立ち向かう。

解呪の術は成功し、聖杯に封印された悪魔が現れた。

エリオたち6人は、聖杯の悪魔をも倒したが、時すでに遅し。

ロータスが祝詞を唱え終わると、魔導書は強烈な光を放つ。

大地が大きく揺れ、立ち込めた黒雲が人型になった。

唯一なる者は、復活してしまったのだ!

その声は黒き稲妻となり遠くの山を消す。

その光景に逃げ惑う人々。何とか落ち着かせようとするエリオたち だったが、黒い稲妻の残滓が黒い霧と化し、次々と人を飲み込んでいく。

本物のエンジェルはどこだと、助けを請う民衆に向けられる 唯一なる者の次の稲妻。だが、それは光らず飛ばず 空に開いた光の裂け目に吸い込まれていった。

光の裂け目ーーー魔界へとつながるヘルゲートから人影が現れる。

エンジェルだ!と人々は歓喜に沸くが、そこから現れたのは、 魔界へ行っていた救いの鍵の少年と、悪魔姉妹、そしてジルバであった。

セイレニウムにある水の神殿にてぶつかるカトレアとマリコ。

人々を救うのではないのかと問うカトレアに、マリコはこれが救済だと答える。

魔導書は悪しき存在と戦うためのもの。災いのエンジェルもその対象なのだと。

戦う中でマリコは、別の魔導書の力でカトレアに石化の呪いをかけたのだった。

一方、ディオール魔法学園ではヘカトニスから戻ったエリオたちは 先輩たち本人に真相を確かめるんだと、助けることを決意する。

そして、マリコたちは封印した悪魔を通じて聖杯を扱っていると知りその解呪方法を特訓する。その最中、魔法省がスフレを保護したこととカトレアは見捨てるという魔法省の方策を知らされる。

それを聞き、たまらず飛び出したチコは、いつもの泉にいた。

「チコさん、あなたは、ここにいていいのです。」

カトレアに励まされた時のことを思い出し、やはり見捨てることなどできないと、エリオと共に水の神殿へ向かうのだった。

水の神殿で、身体の半分程が石化しているカトレアという衝撃的な光景に、再び黒い魔力を暴走させてしまうチコ。

だが、カトレアの言葉によりその力を収める。

でこピタをしたエリオとチコでマリコに仕掛けた攻撃はマリコが背にしたセイレニウムの人々に向かう。

最後の力を振り絞り飛び出したカトレアがその身で受け、セイレニウムの人々は守られたが、カトレアは完全に魔力を奪われ石化した。

マリコは、カトレアのその行動を尊きものと讃え、石化に使った魔導書をエリオによこしてきた。解呪できるなら必要でしょうと。

その頃、ウィンドリアで保護されていたスフレは、鈴蘭から魔導書教団や皆の状況を聞き、こっそりと抜け出して風の神殿に向かっていた───

 

ロザリーがヘカトニスにある闇の神殿を訪れると、そこには魔導書教団の指導者・マリコと教団員たちが待ち構えていた。

彼女は魔導書教団の計画を暴くために捕まったふりをし、魔錠に繋がれて魔導書教団の内部に入り込むことに成功する。

同時刻、必死に逃げ帰ったカレン・アンゼリカが学園に戻り、事情を説明すると、ティアラは学園乙女たちを集め、とあることを語った。

魔導書教団の狙いは、学園の地下に眠る強大な魔力を秘めた者で、エンジェルたちの強力な魔力を集め、その封印を破ろうとしているのでは?

それならば教員たちは学園を離れるわけにはいかない。

学園乙女たちに、残るエンジェルの救出が任された。

一足早く、ロザリーのもとへ向かったルベリスは、手にしていた魔導書により教団員と間違われ、あっさり侵入に成功する。

追いついたエリオたちと共にマリコに突撃をかけるが、チームワークの乱れや経験不足により、うまくいかない。

それでもなんとか聖杯をマリコから奪うが、その蓋を開けると学園乙女たちの身体から魔力が奪われだし、膝をついてしまう。

マリコの口からロザリーとヘカトリオンについて語られたが、それでも必死に学園乙女たちはロザリーを助けようとする。

だが、それを否定したのはロザリーだった。

「もう、いい加減、うんざりなのよ。」

「だから……。みんなまとめて、吹き飛ばしてやるわ!」


ロザリーの起こした爆発により、学園乙女たちも、ロザリーの姿さえも、そこにはなくなっていたのだった。

 

ラナンとカレンは、半神・ヴォルクレスを探すため、ヴォルカニア火山を登っていた道中、傷だらけのアンゼリカに出会い、イシュタリアでの出来事について聞く。

アンゼリカの治療のために炎の神殿へ向かうと、魔導書教団・マリコが民衆たちに言葉をかけ、待ち構えていた。

神の復活のため、贄になれ、とラナンに詰め寄る民衆たち。民衆を相手に何もできないラナン。

一方、カレンとアンゼリカは威勢よく魔導書教団にかかっていくも、マリコには敵わず、あっという間に捕まり、民衆たちの前に晒された。

聖杯に魔力を捧げれば二人を離すと言われ、ラナンがその魔力を捧げるも、災いのエンジェルの同志だと、二人を離さず、むしろ罰を与えようとする。

そのことに激しく怒ったラナンは、力を暴走させてしまい、辺りは一瞬にして火の海と化す。

-燃え盛る炎の中、泣き声がした。

「そ、その力のせいで…わ、私の、愛しき人たちが…!」

「あなた…。坊やたち…。グスッ…。」

火災鎮火後、神殿に訪れたサツキが見たものは、倒れている白髪の『ラナン』だった……。

 

イシュタリアにある光の神殿に向かったプルメリアは、その様子がおかしいことに気づく。

朝から集まりだしたという民衆たちは、プルメリアを見つけると攻撃を始めた。シャンルーたちが困惑していると、そこに謎めいた女性・マリコが現れる。

アンゼリカが駆けつけるも、騒ぐ人々は止まらない。相手が守るべき善良な民衆たちだということに、反撃ができないプルメリア。

魔物の手先かと激昂するアンゼリカに、マリコは語る。

「そこのプルメリアは、エンジェルじゃない。それどころか、人ですらないのよ。」

「プルメリアの死骸を着て歩く、化け物。それが、嘘偽りのない真実よ。」

言い返さず、むしろ肯定するプルメリアに、言葉を失うアンゼリカたち。

民衆たちのために何ができるかと問うプルメリアに、マリコが提案したのは、より善き世界への贄になること。

それが人々の望むことなら、と、マリコの持つ聖杯に魔力を込めると、聖杯は、プルメリアの魔力を吸い尽くさんと力を奪う。


その後、領民達の騒ぎを確認しに来たピオニーが、シャンルーやプルメリアたちが倒れているのを発見するが、プルメリアの様子はどこかおかしく……。

目覚めた悪魔と、乙女たちの協力でジルバラードを恐怖に陥れていた大悪魔は魔界に追い返され、皆既日食も収められた。

落ち着きを取り戻したかに見えた地上だったが、
問題がまだ解決したわけではない。

重なる謎を突き止めるため、
救いの鍵の少年は悪魔たちと魔界へ向かうことを決めた。

一方、地上の守りを任された乙女たちは、
半神に再び会うために神殿へ向かう。

だが、そこで待ち受けていたのは魔導書を携え、
真実と救いを求め声を荒げる者たち。

「偽りのエンジェルに罰を!」「偽りのエンジェルに罰を!」「偽りのエンジェルに罰を!」「偽りのエンジェルに罰を!」

その魔導書が開かれたとき、
乙女の輝きが失われていく。