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――それは、篠突く大雨の午後。

いっこうに客が来ず、店が暇すぎるので
風邪を引いているみんなのお見舞いに行こうと、
黄色いレインコートを着て出かけた真少年。

その途中、懐から転がり落ちた聖霊石が
雨水と共に排水口へ流れ込んでしまい、大慌て。

「ハーイ、少年！
お探し物はこれですかな？」

暗渠を覗き込んだ彼の瞳に
ピエロのような格好をした昔懐かしい
知り合いの姿が映り込む。

そして今、悪夢に次ぐ悪夢が
始まろうとしていた……。