ゴシックは魔法乙女 ～さっさと契約しなさい！～

─ Prologue ─

魔界の扉は閉ざされた――はずだった。
黒き少女の姿を探す乙女たちの前に、悪魔姉妹の母親である大悪魔たちが現れた。
真名を取り戻し、本来の姿と魔力を手に入れた大悪魔たちは、ジルバラードを今再び手中に治めんと侵略する。
黄金の力をも凌駕する強大な力に打ち勝つため、乙女たちは新たな絆が試される。

光の大悪魔ハルヒナの術中にはまり、
二人では真の魔力を紡げないと悟る
ロザリーとダチュラ。
活路を開いたのは、黒い魔力の果実だった。

悠久の時を経て、ジルバラードの地に降り立った
光の大悪魔――ハルヒナ。
魂の支配者と豪語する悪鬼の創造主への復讐が、今始まる。

人々を魔物に変える大悪魔の支配を断ち切るため、
ルチカは自らの魔力をスフレに差し出した。
ルチカの力とともに、
戦いを望まぬ死者たちを包む炎から
解放しようとスフレは動き出す。

火の大悪魔にして、火の悪魔ジギタリスの母。
真名を取り戻し、真の魔力と姿を手に入れた。
憎き創造主が生み出したジルバラードを、
浄化の炎で燃やし尽くそうと企てる。

大悪魔により予見された未来を覆すため、リリーは自らの魔力をカトレアに差し出した。
それは未来をも変え得る力。
リリーの思いに応えるため、カトレアは己を律する覚悟を決める。

風の大悪魔にして、風の悪魔ルチカの母。
真名を取り戻し、真の魔力と姿を手に入れた。
未来を予見する魔導具「天啓羅針盤」を手にし、創造主へ復讐するため、ジルバラードの未来を奪いに襲来する。

二人の力を合わせるだけでは大悪魔には敵わない。
カルミアは自身の黒い魔力をプルメリアに託す。
自分からではなくカルミアから魔力を受け入れることに躊躇うが、ジルバラードを守るべき者の責任で、プルメリアは黒い魔力を受け入れる。

闇の大悪魔にして、闇の悪魔ダチュラの母。
真名を取り戻し、真の魔力と姿を手に入れた。
ジルバラードの人々も受け入れ、より良きものにしましょうと、乙女たちを懐柔する。

全ては大悪魔を退けるために――。
ジギタリスはラナンに自身の魔力を託す。

乙女と悪魔姉妹の絆が新たな力となり、ラナンの姿を変えた。
その姿は、白い魔力で覚醒したジギタリスに似ていた。

氷の大悪魔にして、氷の悪魔リリーの母。
真名を取り戻し、真の魔力と姿を手に入れた。
ジルバラードに強者が栄える国を築き上げるために侵略を目論み、乙女たちと衝突する。